Pydantic は 10 月 9 日、エージェント開発フレームワーク PydanticAI の 2.55.0 を公開しました。全パッケージが Python 3.11 以上必須となる大型更新で、会話状態の持ち運びとプロンプトキャッシュの扱いが整理され、新しいモデルや Postgres バックエンドのストアも追加されています。

主なポイント

  • 新しい Conversation 型が追加され、各エントリポイントが conversation= として受け取れるようになりました。複数のラン (run) をまたいで会話状態を保存・再利用できます。
  • cache 設定と Caching capability が導入され、プロバイダをまたいだプロンプトキャッシュの指定が統一されました。cache=True で Anthropic の自動キャッシュを使って instructions / tools 定義を含めてキャッシュし、OpenAI 向けには openai_cache_instructions で instructions にキャッシュブレークポイントを置けます。Coder harness ではプロンプトキャッシュがデフォルトで有効化されています。
  • PostgresStepStore と PostgresMediaStore が加わり、メッセージとメディアの保存先として Postgres を使えるようになりました。Durable run は run_id と conversation_id を保ったまま再実行でき、FallbackModel は失敗した試行 (モデル / 時間 / エラー / usage) を記録します。
  • モデル面では claude-haiku-5-5 と Bedrock Converse 上の gpt-6.1-sol に対応し、画像入力に対応した OpenAIDecisionsModel バックエンドも追加されました。pydantic_ai.mcp の遅延ロードにより import pydantic_ai が約半分の時間で済みます。
  • 互換性のある変更として、LogfireMCP のツール名に logfire_ プレフィックスが付与されるようになり、FileUrl.media_type は拡張子なし URL で例外ではなく null を返すようになっています。アップグレード時は該当箇所の挙動確認が必要です。

出典: Release v2.55.0 · pydantic/pydantic-ai