Cloudflare は Workers Runtime の Web Crypto API に、NIST が標準化した耐量子計算アルゴリズム ML-KEM と ML-DSA を実装したと 9 月 30 日付で告知しました。将来に備えて現在の通信を記録しておく「ハーベストナウ・デクリプトレイター」攻撃対策を、Workers アプリ側のコードから直接扱える点が特徴です。
主なポイント
- 追加されたのは共有鍵カプセル化の
ML-KEM-768/ML-KEM-1024と、デジタル署名のML-DSA-44/ML-DSA-65/ML-DSA-87。ML-KEM-512は含まない。 webcrypto_modern_algorithms互換性フラグでオプトインする設計で、鍵カプセル化・デカプセル化メソッド、getPublicKey()、SubtleCrypto.supports()、AKP タイプの JWK を同時に利用可能。- 標準草案の進行中仕様に基づく実装のため、将来の草案改訂に合わせて API が変わる可能性がある旨を Cloudflare は明記している。
- Cloudflare はこの数ヶ月で TLS・SMTP・IPsec と層ごとに耐量子化を進めており、Workers からも暗号処理を同じ水準で扱えるようになる。
出典: Workers - Web Crypto adds ML-KEM and ML-DSA support(Cloudflare Community Replicate Changelog)