Alibaba は 9 月 22 日、杭州で開催した Apsara Conference で、チップからクラウド、モデル、エージェントまでを縦割りに統合するフルスタック AI ロードマップを提示しました。CEO の Eddie Wu 氏は自社設計の Zhenwu V900 AI 加速器を「現時点で中国最強の AI チップ」と表現し、同時に次期モデル Qwen 4 と、Qwen 4.5/5 で 5-10 兆パラメータへ拡張する計画を打ち出しています。

主なポイント

  • Zhenwu V900 は 5 月の Zhenwu M890 比で 3 倍の性能を持ち、最大 50 万基のクラスタ構成をサポート、2027 年第 1 四半期に量産に入る計画。米国の対中規制で高性能 GPU 調達に制約が続く中、Alibaba 自身が推論・学習インフラを内製で埋めに行く姿勢が鮮明になりました。
  • Qwen 4 は Max / Flash / Plus / 27B の 4 ティア構成でプレビューされましたが、リリース時期・料金・ダウンロード可能な重み公開の有無は未定。既存の Qwen 3.8 Max (2.4 兆パラ) からの位置づけ整理が今後の見どころです。
  • 拡張計画として Qwen 4.5 / 5 世代を 5-10 兆パラメータ、Qwen 3.8 Max 比で最大 4 倍のスケールで学習する方針を明示。関連投資として 2032 年までに 20GW 超のクラウドデータセンター容量整備を掲げ、電力・冷却の物理制約に踏み込みました。
  • 今回の発表はモデル単体のリリースではなくエコシステム宣言に近い性格で、既存の Qwen 系オープンウェイト運用や Alibaba Cloud の推論 API を利用中の開発者にとって、V900 世代のクラスタが利用できるようになる 2027 年前半までは大きな運用変更は伴いません。
  • 発表内容は Japan Times、Yahoo Finance、CXO Digitalpulse など複数媒体の同日報道で確認できます。実チップ性能・電力効率・実運用時の可用性についてはベンダ主張のため、独立ベンチマークの公表待ちです。

出典: Alibaba deepens AI push with new chip and bigger model (The Japan Times)